こんにちは、スーツ買取.comです。
本日はトレンドなお話を。
少し私的見解も入りますので、優しい目でご拝読頂けると幸いです。
元来、クラシックとされるスーツにはカジュアル程の毎年のトレンド、流行はなく(多少の柄や色味の流行はありますが)
普遍的な存在だと思われます。
その分、一着購入すればお手入れ次第で長く愛用出来るのが魅力だと思うのですが、そんなスーツにも数十年に一度、劇的なトレンドに伴う
変化が訪れます。
私がスーツの世界に足を踏み入れたのは今から数十年前。
それまではブリティッシュ(英国)スタイル全盛で、スラックスにはタック、肩にはいかにも威厳的な肩パッドが入る、構築的なシルエットが一般的でした。
そこに約数十年前に突如現れたのが、空前のクラシコブーム。
ビジネスに許容される見た目ながらも重厚な肩パッドを排除し、オンオフ兼用で着用出来るジャケットやスーツを打ち出したのが
ご存知の方も多いかと思いますが、BOGLIOLI(ボリオリ)だったかと思います。
今まではビジネス=スーツだった概念を覆し、ジャケスラ・ジャケパンという文化を作る一端を担った、まさにクラシコブームの火付け的ブランド。
現在ももちろん健在のブランドですが、某有名商社が国内の販権を取得して以降、やや下火になってしまいましたね・・・。
さて、そのクラシコブーム真っ只中にスーツの世界に足を踏み入れた私。
着丈は短く、ウエストもグッと絞った8ドロップのジャケットにスラックスは当然ノータックにローライズ。
そのスタイルを着用する中年の方を称して「ちょいワルオヤジ」なんていう流行語まで生まれましたね。
そのタイトなスラックスに合わせるように、靴までもシャープなシルエットの物が流行し、行きつく先にはつま先がとんがった靴までも。
(今でも極稀に見かけますが・・・。)
「古臭いゆったりとしたシルエットのジャケットや、タックの入ったスラックスなぞ、今後流行ることは一生ないやろう。」
と生意気に高を括っていた当時の私。
はい、すいません。
その「ゆったりとしたシルエットのジャケットや、タックの入ったスラックス」が現在の大トレンドでございます。
もちろん当時の物そのままではなく、肩パッドは排されナチュラルな肩回りはそのままに。ドロップも絞りはやや緩くなり、
少し肩が落ちる程のサイズ感を打ち出すセレクトショップもありますね。
スラックスもトレンドとしてワン~ツータック入りますが、昔のような「土管」シルエットではなく太腿周りにはタックで余裕を持たせながらも膝下からは緩やかにテーパード。
最近ではさらに股上も深くなり、ハイウエストでベルトレスで着用するラウンジスーツのようなクラシカルなスタイルも真新しく、とてもカッコイイですね。
以前のクラシコブームの頃は世代によってスーツスタイルの乖離が顕著でしたが、現在のスタイルトレンドですとご年配の方にも受け入れられ易いと個人的には思いますので、
「若者の店だから・・・。」
と敬遠するのではなく、ご年配の方にこそ積極的に取り入れて頂きたい流行のように感じます。
以上、長文駄文、大変失礼致しました。